大学生の Google ドライブ活用術

0. 要約

  • 大学生は講義資料 (PDF) やレポートが多い
  • しかも無くなったり保存に失敗すると困る
  • → Google ドライブを使えばだいたい解決するよ

1. 大学生は情報の整理・保管が命

 我々大学生は大学の教育支援システムや研究室のホームページなどを通してダウンロードする講義資料や各種レポート課題、数値計算や表の作成、プレゼン課題などに追われています。これらの情報を日頃からうまく整理しておかないと試験前や提出締切直前にかなりの焦りを感じたり実際間に合わなかったり単位が大阪湾に沈んだりします。

 少し前まではそれが非常に簡単にできる環境がありました。大学生はこれらの作業のためにたった 1 台のパソコンを使い、その HDD にすべての情報を貯蓄することができました。
 しかし今はどうでしょう?簡単な文章や図ならスマートフォンで作成・送信・印刷ができますし、板書や友達のノートの写真を撮影できます。あるいは自分のノートの写真を友達に LINE で送ることもできるでしょう。これは一見とても便利ですが "情報の集中管理" の観点からはすこし複雑な状況です。はたしてどれだけの大学生がスマートフォンで作ったその「ちょっとした (でも大事な) 文章や図」をパソコンに移動させて保管するでしょうか。
 そしてどうやって移動させるでしょうか?メールに添付してパソコン宛にメールを送信?USB ケーブル経由?iPhone と Mac なら AirDrop も使えますね。でも面倒なのでよほどの几帳面じゃない限りは面倒になって辞めてしまいます (面倒なので)。

 もうひとつの問題は、情報の集中管理ができたとしても「データが消えたら...」です。電子機器ってなんでか知らないですけれど締切直前とか急いでいるときとかそういった大事なタイミングでぶっ壊れるんですよ。比喩表現とかじゃなくて本当に急にフリーズして USB メモリの中身が全部消えたり書いてた論文が 2 週間前の状態に戻ったりするものなんですよね。知り合いに修論のための実験データが飛んでいった人がいます。泣いていました。"データの確実な保持" が重要になってきます。
 でもこれ基本的に我々なにも悪くないんですよ。パソコンも壊れたくて壊れたわけじゃないでしょうし、明らかに間違った操作をして削除したわけでもない。もうどうしようもない。でも諦めるわけにはいかないんですよね。なので我々がもう一段賢くなってパソコンに振り回されないように対策してみましょう。

 というお話です (前置きが長い)。

2. Google ドライブを使ってみよう

 さて本題です。先程挙げた "情報の集中管理""データの確実な保持" を解決できるのが Google ドライブとそれに付随するアプリです。

2-1. Google ドライブとは...?

 Google が提供する "クラウドストレージ" です。ネット上の USB メモリと考えるとわかりやすいかもしれません。OneDrive (Microsoft), iCloud (Apple) などの仲間です。個人のデータを 15GB* まで保存することができます。ネット上にあるためスマホアプリやパソコンからログインしてどこからでもアクセスできます。つまりわざわざスマホからパソコンの HDD に移動しなくても "情報の集中管理" ができるようになります

(* 「15GB じゃ足りない!」について後述します)

2-2. Google ドライブの使い方

 まずは Google アカウントを準備しましょう。既に Gmail などを使用している場合はそのアカウントを使用できます。アカウントを持っていない場合は Google アカウントの作成 から作成できます。

 スマホの場合はアプリストアからインストールし、ログインします。
 ログインしたら画面右下の [+] ボタンを使って、スマホ内のファイルをアップロードしたりフォルダを作って整理することができます。基本的な使い方はこれだけです。

 パソコン版はアプリではなく Web ブラウザから drive.google.com にアクセスします。Google アカウントでログインすれば、画面左上の [+ 新規] ボタンからパソコン内のファイルをアップロードしたりフォルダを作って整理することができます。

3. ドキュメント・スプレッドシート・スライドを使ってみよう



3-0. 大学生が使うファイル形式ってなんだろう

 大学生は具体的にどんなファイル形式を扱うのか考えてみました。
  • 講義資料
    • PDF (.pdf)
  • レポート・プレゼン
    • Word (.docx)
    • Excel (.xlsx)
    • PowerPoint (.pptx)
    • 課題用の図や写真 (.jpg, .png, .gif, .bmp, .tiff, .svg 等)
  • より高度なもの (専攻による)
    • TeX (.tex)
    • Markdown (.md)
    • 各種プログラミング課題のソースコード (.c, .cs, .cpp, .py, ipynb, .java, .js 等)
    • その他のソフトのファイル (.ai, .psd, .prprj 等)
 ほとんどの人に共通するのは PDF, Word, Excel, PowerPoint, 課題用の図や写真 ではないでしょうか。実はそんなに種類は多くないんです。

Google ドライブはファイルを保存するだけではなく Google ドライブ内で使用できるアプリがあることが特徴です。Google ドライブ内では Word の代わりに "Google ドキュメント", Excel の代わりに "Google スプレッドシート", PowerPoint の代わりに "Google スライド" を使用できます。
 Google ドライブは無料枠の場合は 15 GB の容量制限がありますが、これらの Google アプリで作成したファイルはこの制限を消費しません。つまり無制限に作成できます
 ドキュメント・スプレッドシート・スライドは自動保存機能があり、「上書き保存し忘れた!」「上書き保存する前にパソコンがフリーズしてしまって作ったデータが消えた!」ということはほぼありません。これで "データの確実な保持" が可能となります。
 他のメンバーとのリアルタイム共同編集や共有もできますし、パソコンだけでなくスマホアプリからも編集できます。Word, Excel, PowerPoint 形式での書き出しにも対応しているのでどうしても Office 形式で書き出したいときも大丈夫です。

 それぞれのアプリの使い方はそんなに難しくありません。ただ、画面構成が Office とは違う (Office 2003 とかに似てるよね) ので少し戸惑うかもしれませんが、使っているうちに慣れますので大丈夫です。目指せ "脱・Microsoft Office"。

3-1. Google ドキュメント


学生実験レベルならレポートの作成に使用できます。


 ただし数式入力ができるものの分数の入力には注意が必要で、文字が極端に小さくなってしまうことが多いので「―」での分数ではなく「 / 」を使った表記をする必要があります。(それでも気になるようなら TeX を使うのが賢い選択だと思います。)

3-2. Google スプレッドシート


関数について言えば Excel より有能です。範囲選択をする際 "E2:E" (E 列末尾まで) という指定ができますし、QUERY 関数や GOOGLETRANSLATE 関数などの Excel にはない標準関数が用意されています。選択範囲から重複する内容のセルを削除する機能も最近搭載されました。
 グラフ作成に関してですが、学生実験のレポートに使う程度なら問題なく使用できます。デザインも十分細かくカスタマイズできます。
 ただしソルバーやゴールシークなど一部 Excel にしか存在しない機能もあります。ただそのレベルになると、後述する Google Apps Script の活用も視野に入れてもいいのではないかと思います。

3-3. Google スライド


先に言っておくとアニメーション機能は貧弱です。ですので PowerPoint で動画作成をする人には Google スライドは向いていません。しかしプレゼンテーションを行う上で必要なものはすべて揃っているので問題ないとは思います。大学でのプレゼン発表には Google スライドを使用していますが PowerPoint や Keynote の小洒落たアニメーションに頼らずとも説得力のあるプレゼンをすることは可能 (むしろアニメーションで説得力を錯覚させるのはあとで痛い目にあう) なので問題ないと思います。
 テーマやテンプレートもそこそこあるので困ることはないと思います。

4. Google をもっと便利に使いこなそう

4-1. Chrome ブラウザを使おう【Basic】

Windows なら Microsoft Edge, Mac や iPhone なら Safari を使用している人が多いと思いますが、ぜひ Google のブラウザ "Chrome (クローム)" を使ってください。Google の各サービスに最適化されているだけでなく、履歴やブックマークや保存したパスワードなどあらゆる情報がお使いの端末間で完全に同期されます。

4-2. Backup and Sync を活用しよう【Advanced】

 Windows や Mac に "Backup and Sync" をインストールすれば、わざわざブラウザからアクセスしなくてもパソコン内のファイルとして使用できます。Google ドライブ中心の生活をする場合はインストールして設定しておくと良いでしょう。
 簡単に説明すると、Google ドライブ内のファイルをパソコン本体に自動でダウンロードしておいてくれて、設定したフォルダにファイルを新しく作ったり移動したりすると自動でアップロードしてくれる、つまりパソコン内と Google ドライブ内のファイルを自動同期してくれるソフトです。
 何が嬉しいかというと、パソコンが壊れてしまっても Google ドライブ上のデータは削除されないので、パソコンを修理するか代替機を使って同じ Google アカウントでログインすればデータが元通り手元に戻ってきます。"データの確実な保持" に有効です。

4-3. Chromebook を使おう【Master】

 OS ごと Google 製にしてしまいましょう。パソコンのログインアカウントは Google アカウントそのもので、ストレージは Google ドライブに直結しています。Chrome ブラウザを中心に PWA などが利用できます。最近のはサンドボックス環境で Linux を動かせますのでソースコードも書けます。

5. まとめ

 あらゆるデータを Google ドライブを中心に管理することで "情報の集中管理" と "データの確実な保持" が可能になることをご紹介しました。これを期にクラウド中心の生活に切り替えてみてはどうでしょうか。

(これでもやはり 15GB は少なすぎるという方が多くいらっしゃると思いますのでそれに関してまた今度書きますのでお待ちください)





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